B級妖怪日記

実写ドラマ「幽遊白書」に関したあれこれ。

実写版「幽遊白書」第三話感想

 こんにちは。

 実写版「幽遊白書」第三話の感想をお送りします。

 出ましたよ、幻海師範!!

 そして戸愚呂弟との因縁と……というお話。

 

 今回の見どころは色々盛沢山ではあるんですが、あの幽助が、飛影に手もなくあしらわれるのがまず第一ですかね。

 原作の、無念の幼児の怨霊、さやかちゃんに吹っ飛ばされた時以来の、幽助の落ち込みよう。

 喧嘩に初めて負けたんでしょうねえ。

 

 魔回虫騒動の原因を調査して、次第に左京に近付く幽助ですが、なにせ霊力を操るのがおぼつかない。

 そこで幻海師範に弟子入りし、霊力を操る訓練を行う……でしたが、何故か桑原くんもついてくる、と。

 

 幻海師範の弟子選抜試験がはしょられて幽助と桑原君の修業にまとめられた形ですが、これは良い改変でしたね。

 幽助くんと桑原くんのパワーアップの理由をすっきり描写しているし、修業の様子をつぶさに描くことで、説得力がありました。

 幻海師範の戦い方が、ちょっとコミカルさもありつつ霊力の凄まじさや老練さも感じさせ、とても良かったです。

 梶芽衣子さん流石でした。

 すたすた去っていく後ろ姿とか、完全に幻海師範でしたね……!!

 

 桑原君の霊剣獲得の、愚直なまでのまっすぐな修業方法も、これも原作の設定をすっきりさせた例だと思います。

 大変な目に遭う仲間たちの姿が思い出され、彼らを絶対守れる強さを手に入れたいという、桑原君の確固たるモチベーションを設定したことによる説得力。

 後から幽助も桑原君に引っ張られるように霊気を獲得する訳ですが、幽助の覚醒に、桑原君が必須だと言う設定にすることによって、桑原君が「おまけ」的な存在であることを払拭していますね。

 

 今回は飛影が誘拐犯と誤解されたりして、良くも悪くも彼の出番は多かったですが、最初に幽助を軽くひねったところから、幽助が幻海師範の元での修行を経て霊力をマスターした後で圧されるところも含め、飛影が幽助に興味を持つ理由や過程がはっきりしていますよね。

「一緒に行くぞ。妹助けるんだろ」なんて言われたら、大好きになっちゃうよねえ……。

 

 蔵馬は、流石に四人組の中で、妖狐から含めると人生経験一番豊富なだけあって、しっかり情報キャッチしたり、チャンスを掴んだりが巧みですね。

 幽助と飛影の戦いを止めるのに、彼らの間を薔薇棘鞭刃でバシッ!! とするのもかっこよかったです。

 

 そして今回は、幻海師範と戸愚呂弟の因縁めいたものも描写されていましたね。

 戸愚呂弟の、サングラスで表情わかりにくいのに、表情筋のごく微妙な動きで、内心を描き出すところ、流石演技モンスター綾野剛さんだと感服しましたね。

 確かにこういうのは綾野剛さんでないと難しい。

 サングラスで顔が隠れ、無口なのに内心が伝わって来る凄さ、確かに戸愚呂弟というキャラ一人とっても、「VFXと役者の演技の合体」という思想が表れていますね。

 今回は、獣型妖怪を筋肉操作30%くらいで倒すところくらいまでしか公開されませんでしたね。

 幻海師範の命を奪う、恐らく80%くらいは公開されなかったので、戸愚呂弟の不気味な強さが想像されて、実に期待させられましたね。

 

 そして、戸愚呂兄の、「劇場型の悪役(by綾野剛さん)」ぶりが見事でした。

 あの、ヘリポート待ち伏せて、雪菜ちゃんを逃がそうとした人をあっさり殺害するところ、妖怪ならではの不死身ぶり、更には飛影に形態模写で化けるという新技まで見せるところ、本当にエンタメ型妖怪ですね。

 性格的にイカレているのに、弟が望む舞台を整えてやろうとするなど、兄弟愛も感じるところが、余計に業が深く感じてしまうなど。

 

 左京さんの自宅が首縊島にあるっていうのがビックリな改変って言いますか、暗黒武術会じゃなくていきなり戸愚呂チームvs.浦飯チームになるんだなあと。

 島一つ買って自宅にしているの左京さんらしいと申せますし、例のBBCは左京さん主催だったんだと思うと、何かと感慨深いものが。

 しかし、首縊島で左京さんが戸愚呂弟もろとも吹っ飛んだら、あの皿屋敷市にある穴はどうなるのか……?

 気になってます。