B級妖怪日記

実写ドラマ「幽遊白書」に関したあれこれ。

実写版「幽遊白書」第二話感想

 さきほどの第一話に続いて、第二話の感想をお送りします。

 

 さて、今回は、剛鬼と蔵馬と飛影との、盗みだした宝を媒介にした物語ですね。

 原作ではよく知られたエピソード群ですが、蔵馬と母親のエピソードが見事に膨らませられただけではなく、剛鬼の強さは原作の十倍くらいになりましたね。

 そして、飛影が「降魔の剣」を盗んだ理由に、あの額の邪眼を絡ませたとは。

 あれ、時雨の手術でなく、降魔の剣で自分の額に刻んだのですね。

 そして、原作では「飛影の黒歴史」「小物感」と散々だったあの剣を盗んだエピソードが、雪菜ちゃんを探すためのものだと改変されて、一気に尊敬できるエピソードに。

 そうですよね、もし冨樫先生が最初から飛影を仲間にする予定だったら、こんな感じだった可能性も高いですよね。

 

 桑原くんの仲間たち、大やけどで入院した沢村くん、そこまででないにせよ、ギプスや松葉杖の彼ら。

 桑原君も、幽助と一緒に強くなっていく動機付けですかね。

 桑原君の霊剣はどうやって出せるようになるのかっていうのも、興味深い点ですね。

 また、最初は蔵馬はじめ妖怪に懐疑的だった桑原君が、蔵馬とお母さんの絆を見て、考えを改める様子は、原作をブラッシュアップし、緻密に再構成したのだなと、脚本の妙に嬉しくなります。

 幽助と仲良くなるのもそこでですね。

 いいなあ、青春です。

 

 そして、蔵馬。

 暗黒鏡が四角いのはなんでだろう、古風な鏡感が足りないのでは、と思ったのですが、これ、シルエットになった時の、餓鬼玉との差別化ですね。

 棒状、球形、そして四角い板状、という宝になるのですね。

 蔵馬自身は、強い思いのファンの皆様がおられることもあって、かなり実写化に批判があったように記憶していますが、志尊淳さんの蔵馬を拝見すると、いや、もうこの人は蔵馬でしょう。

 薔薇色の長髪と学ラン、そしてそのいで立ちでの立ち姿の美しさなど、蔵馬の中性的、夢幻的な雰囲気を十分再現、更に再解釈して膨らませているようにも思えます。

 蔵馬のアクロバット的な戦い方のために、髪型がシャギー入りの長髪になったのは、シルエットの美しさからして納得です。

 学ランがキラキラした刺繍入りの薔薇色なのは、漫画原作としての現実感とのバランスの取り方のお手本なんではないですかね。

 

 剛鬼と幽助の戦いは、あまりにもパワフルな剛鬼と、驚くばかりの身体能力の幽助の激突が、素晴らしい見ごたえのアクションでした。

 このアクションを構成した方は天才ではないかと思われる、廃車置き場での戦い。

 剛鬼の情け容赦ないパワーに、始終圧される幽助ですが、彼の見事な攻撃の捌き方が、素晴らしいアクションとなってわくわくさせてくれます。

 息もつかせぬとはまさにこのこと。

 実写版「幽遊白書」の美点を挙げるとしたら、上位に入るのは確実なアクションの素晴らしさ。

 大満足です。

 

 そして、飛影の、妹雪菜を探すためなら手段は選んでいないという、あの潔さ。

 前述の通り、降魔の剣を盗んだ理由は、自分に邪眼の能力を付与するためだったんですね。

 あの飛影のスピードを表現するために、車を走って追いかけるとか。

 剣技を表現するために、車真っ二つとか、とにかくかっこいいですよね、飛影。

 アクションを見ると、やはり、最初は批判があったあの髪型や衣装も、あれが大正解だったのではないかと確信できます。

 それから、何気にいいなと思ったのは、邪眼で見る時の表現方法。

 自分の氷泪石(何と、軀に奪われていない!!!)を媒介に、邪眼で同じような氷泪石を追跡させる、と。

 まるでドローンで撮影したような街や建物の風景が飛んでいく。

 面白いですね。

 実写化の楽しみは、まさにこういうところにありますよね。

 ちょっと気になるのが、今後、第二シーズン第三シーズンと続くとしたら、飛影と軀の縁はどんな風に描かれるのか。

 この監督脚本スタッフ各位のこと、きっと凄いものを用意してくださることを確信していますが。

 

 そして出ました、戸愚呂兄弟!!!!!!

 予告で見たあのシーンも、こうして本編で確認すると、感無量。

 とうとう出たぞラスボスが!!!

 綾野剛さんファンとしては悲鳴がでましたよほんと。

 滝藤賢一さんの戸愚呂兄、本当にちゃんとあの小さい兄だ……!!!

 

 そして、左京さん、原作以上に優雅な雰囲気。

 前回、テレビにまで出てたので、意外にも表に出るんだな……と、ちょっと微笑ましく。

 

 第三話も絶対視聴します!!!