遂に配信開始、実写版「幽遊白書」第一話感想
こんばんは!!
とうとう、実写版「幽遊白書」が配信開始されましたね!!
まずは第一話の感想からまとめて行こうと思います!!
まず、画面がリッチというか、説得力がありますよね。
隅々まで作りこまれているのがよくわかる、何気ない画面のどこを見ても「嘘くささ」や「作り物感」がなく、ちゃんと「そういう世界」として成立している。
でも、漫画原作特有のダイナミックな勢いを殺さない細心の工夫も随所に見られて、非常に満足度が高いものとなっております。
何気ないシーンで言えば、雪村螢子ちゃんの自宅の雪村食堂をはじめ、ちょっとレトロな皿屋敷商店街のお店の数々。
どこかの商店街の空き店舗などを元にセットを組んで、それで現実感のある「昔っぽい商店街」にしていたんですよね。
あと、幽助と温子さんが住んでいる、市営住宅っぽい質素な家の外見も内装も、いかにもありそうな感じ。
温子さんが左京さんの出演しているテレビ番組を眺めているのも良い工夫。
それから、詳しい方に「全五話らしいよ」と聞かされていたのですが、それなのにまったく「はしょりました」感がない、原作前半をすっきりまとめてブラッシュアップした脚本は見事だと思います。
事前に噂で、車が渋滞するとか暴走したトラックがあったとか聞いていたので、魔回虫に取り憑かれた人が、車を暴走させたとかありそうだと予想していたのですが、本当に魔回虫でしたね。
またこの魔回虫気持ち悪いんですよねえ。
原作の持つギーガー的なグロいデザインを生かした不気味な「妖怪」の造形ですね。
魔回虫はじめ、妖怪たちの造形をきっちり創り上げて、更に合成感のない滑らかな画面構成を実現することによって、本当に妖怪たちの存在感が半端ない。
「幽遊白書」世界の最大の脅威、「人間よりはるかに強大な生き物である妖怪が人間社会を脅かす」という設定を、実写で説得力のあるものとして構成することに成功していますね。
人間の手には負えない超常的な生き物を話題のVFX技術を駆使して創り上げ、更には人間の役者の演技と掛け合わせ、そしてそれを緻密に描写することによって、完全に「幽遊白書」の世界を作り上げましたね。
これはお見事だと申し上げるしかないですね。
役者さんの演技がまた素晴らしい。
主人公の幽助の不良らしい危ない感じ、いらだちと、時折見せる正義感。
北村匠海さんの演技で、その幽助に説得力が与えられていました。
とにかく、第一話は幽助のアクションが素晴らしい。
全話素晴らしいはずですが、あの魔回虫に取り付かれて放火する破目になった大人しい男の子の凶暴化した姿とのバトルは、息を詰めましたね。
あの攻撃、当たったら痛そうで、原作なら序盤の牧歌的な雰囲気などどこへやらのシビアで激烈なアクションに問答無用で引っ張り込まれましたね。
とにかくスピード感とリズムが素晴らしい。
漫画原作の実写化は、アクションがもっさりしていてイラッとする、という偏見を一瞬で蒸発させたすばらしさ。
その一方で、螢子ちゃんや温子さんとの心を通わせる情緒的なシーンも、丁寧に描写されていて、幽助の人柄に信頼が増すんですよね。
あの、御棺を覗きながら、螢子ちゃんと温子さんが涙するシーン、それを背後で見ている幽助の霊魂体、というシーンなんかが印象的でした。
あと、朝方になって雪村食堂に生き返った幽助が帰って来るシーンですかね。
桑原くんの根性アクションも良かったですね。
彼、幽助たちとは違う高校の生徒なんですかね?
制服違いますよね?
幽助に殴られても殴られても根性で起き上がって来る桑原くんの「根性」描写、見事に桑原くんです。
キャストの上杉柊平さんが発表された時、「桑原君にしてはイケメン過ぎるのでは」という意見が出たように記憶していますが、イケメンになろうが幽助と違う高校だろうが、桑原くんは桑原くんだという、上杉さんのキャラクター造形ですね。
葬儀の時、大人しい男の子から香典まで巻き上げようとするチンピラ生徒から彼を守ってやるところも「漢一匹」の桑原君でした。
その後で、幽助の霊前で「勝ちっぱなしでくたばりやがって!!」と叫び、仲間に抱えられて連れていかれるコミカルなところも桑原君。
螢子ちゃんの造形も説得力があって素晴らしかったですね。
白石聖さんの美しさのお陰で、螢子ちゃんの美少女設定が生き生きとしたものになったのはもちろん、学級委員的な真面目さ、でも、不良の幼馴染を気にしている、というところ、非常に螢子ちゃんでした。
あのピーコックグリーンのセーラー服可愛いです!!
螢子ちゃんって、よく「いそうだけど実際にはあんまりいないタイプの美少女」って言われていて、結構実写化に当たって難しいのではないかと思っていたのですが、白石聖さんのお陰で、問答無用に螢子ちゃんでしたね。
原作を読んでいると、どういう流れかはわかるので、あの幽助宅の火事のシーンで、螢子ちゃんは無事生還するのだと知っているはずですが、あの火事の室内のシーンが迫真で怖くて、螢子ちゃん本当に勇気あるんだな……と視覚で説得された感じです。
あの幽助が雪村食堂に姿を見せる夜明けのシーンのところなんかの、幽助との絡み好きですね。
意外にも? 最も見た感じ原作と違っているのはぼたんちゃんですかね。
何と言っても!!
移動手段がオールじゃないんですもの。
船なんですよね。
霊界には念じれば移動できて、霊界での移動は船。
確かにこの方が説得力あるっていうか、あのオールから万が一にも落ちたらどうなるのかと真面目に考えたことがある者からすれば、むしろ安心感のある改変ですね。
霊界絡みは、ちゃんとアドバイザーの学者さんの意見を聞いて、「本当に霊界があったら」で構成したそうなので、これは真面目に考え抜いた末の改変なんですよね。
あと、ぼたんちゃんという個人を拝見すると、古川琴音さんが演じられるだけあって、原作より色気を感じますよね。
コケティッシュっていうか。
髪型も、サイドにボリュームのあるポニーテールで、予告編では普通のロングヘアに見えたんですけど、活動的な着物のデザインと相まって可愛いなって思いました。
コエンマですが、霊界でも子供形態じゃないんですね。
あと、時短と効率化で、人間の一生を巻物にしてあって、それを極楽行か地獄行で分けるっていうの、面白かったですね。
直前イベントでも古川さんに言われてましたが、コエンマを演じる町田啓太さんがおしゃぶりくわえながらあんなに滑らかに喋るの凄いですね。
コエンマも、実写化決定した時に、どうするんだあれみたいな感じで騒がれてましたね。
子供形態の子役と、大人形態の誰かしらかなりイケてる人でないと……と騒がれてましたけど、大人形態にまとめたのはいいアイディア。
シビアで激しいアクションが多いので、子供を突っ込むと可哀想になってしまいますからね。
コエンマ様は基本幽助を見守る立場なので、浄玻璃の鏡的なもので人間界の幽助を見ているんですが、霊気を操るのは初心者の幽助に、とんでもない仕事を任せようとする苦渋の決断も、幽助を信じて任せる感があって、良い上司です。
あと、飛影と蔵馬、最後の方で出ましたね!!
飛影のスピード感が素晴らしいっていうのと、蔵馬の、「これが話に聞いたリングハーネスのアクションかあ!!」というのは大満足でした!!
第二回も楽しみです!!